もう1週間前になりますが、毎年恒例のオーケストラ定期演奏会がシンフォニーホールでありました。
ジュニア弦楽、ジュニアオケ、高校大学オケの合同です。娘のオケ歴は案外短く、まだ3年目です。昨年はチャイコフスキーのバレエ組曲「白鳥の湖」からの抜粋でしたが、わりと長くてチャイコフスキーという作曲家の力もあると思いますが、聴き応えがかなりありました。
今年はプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」から抜粋2曲。短いよねーと何度も話しましたが、昨年が長かっただけかも。
しかも今年のはかなり難しい。正直、弾けない子、いるのでは?と練習当初は思いました。 たくさんの方がご覧になっているかも。なblog。
個人的見解はありますが、事実だけ。コンマス、コンミスは毎年中3がやるのが暗黙の了解らしいです。(何しろ歴が浅いのでぼんやりとしか分かりません)団員も先生方も皆が任せたいと思う適任者はこの時期、海外で不在予定、定期演奏会自体も出ないと本人談にも関わらず、発表されたプルト表のコンマス席には彼女の名前がありました。
次期候補として勝手に周りに囁かれていた娘含め、ヴァイオリン団員大混乱。
そのまま練習が始まり、コンミスが休みがちになり、なんとなく娘がコンミス席に座るようになりました。んー、でもプルト表の改定はないし、「あなたが替わりにコンミスよ」と言われた訳でもないんですよね。宙ぶらりんなままでは覚悟も決まりません。
結局100%決まったであろう頃はもう本番2週間前。
なんだか、娘も団員もかわいそうな気がしました。何ヶ月も前からトップが決まって練習が始まり、様々あって、トップが引っ張り周りがついていくから良い音楽が出来上がるのではないですか?まぁ、現場はそんな綺麗事ばかりではないてしょうけれど、結果はそういうことだと思います。
甘いのかもしれませんが、まだ15歳、覚悟が決まらないのは状況からして仕方がないかと感じました。
そんな状況なのに、お決まりのように前日から腹痛が始まり、当日はシンフォニーホールまでの道中緊張から喋り倒す。
ソロの本番の時は当たり前の事なので聞けませんが、オケでも緊張するんだねと話しかけてみました。
「私のせいで皆のこれまでが台無しになる恐怖がある」真っ当な神経です。
「頑張る」
一言呟いて、楽屋口に消えていきました。
ジュニア弦楽、大学弦楽とプログラムが終わり、いよいよ。団員から遅れて出てきた娘は笑顔で客席に挨拶し、演奏が始まった顔にはちゃんと覚悟がありました。親バカですが…格好良かった。 帰宅後「皆を引っ張っていく武士みたいだった」と微妙な例えをすると、夫が「ジャンヌ・ダルク」と言いました。そう、ロミオとジュリエットの曲想も相まって、勇ましい弾き姿はジャンヌ・ダルクでした。 事実だけと言いつつ、色濃い不満が滲んだ文章ですが、やっぱり、こんな経験をさせて頂いて感謝です。
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