娘が大学生になりました vol.5

人生
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2次試験も前日入り。

コンクールの時も、大事な日の前日はお家の枕でしっかり寝たくて、当日入りが好きですが、A型の夫も母も新幹線が止まる事を心配。
私や娘は「えー、そんなこと滅多にないよ」と思いましたが、
一次試験の1週間前、門下の弾き合い会に行った時、新幹線の中の娘から「静岡の辺りで新幹線止まってる」と連絡があったんですよね。
これは3次試験までの3回とも前日入り決定だなと思ったわけですが、
前日入りには他にも理由があると師匠が教えてくださいました。
ヴァイオリンをその土地の空気に慣らしておく必要があるらしいです。

オンラインレッスンして下さった先生のおかげで、今のまま弾けばいいと自然体の娘と新幹線に乗りました。今回は、契約済みの防音マンションで練習、その最寄駅近くにホテルをとりました。
夫が言うには、その防音マンションは響きにもこだわった作りというのが売りらしく、
家具が入ってないということもありますが、教会のような響きに気持ちよく練習できた様子で、何もかもが1次試験とは違いました。

翌朝もマンションで練習し、電車で10分程で上野へ。
今回は門の前で涙ぐむ事もなく、すんなりと門をくぐっていきました。
1次試験の時に先に終えてお母さんに報告していたのを見かけた受験生が、すれ違いで
泣きながら門から出てきて、今度は泣きながらお母さんに報告していました。
気持ちがわかり過ぎて胃がギュッとなり、
中で何が起こるかわからない。彼女のように泣いて出てきたら…。

1次試験程待つ事なく、割とすぐに連絡が来ました。
どのような連絡がきたか、想像つかないと思います。
娘と共に思い通りではない出来事をたくさん経験してきた私ですら、想像できませんでしたから。

「楽しかった!」

えっと、今日は受験ですよね?
受験が楽しいって何事ですか。

初対面のピアニストの先生が気さくで褒め上手、その上、ずっと1人で悶々と練習していたところに伴奏がついて、「ああ、いい曲だ」と気持ちが高揚したまま、本番で弾けたのです。
ピアニストは受験グループの人数分おられたような感じで、その中で相性の良いピアニストに当たったというのは、神様のプレゼントだとしか思えません。
辛い事も忘れ難いですが、この2次試験も私は生涯忘れないでしょう。

「バッハは完璧、チャイコフスキーは小さなミスはあるけど何しろ楽しかった」

帰りもスッキリとした面持ちでした。
通過合否は3次試験前日午後です。

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