東京弾丸旅 vol.1

コンクール
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3月最終週、東京で叶えたいことが偶然重なったけど、一つでも欠けたら行かない。
そう、予定がぼんやりしたままでしたが、
ひとつ、生徒Tくんのセシリア国際音楽コンクールの東京本選が決まり、
同じ日の夜行われる、娘参加の藝大奏楽堂の演奏会の予約も間に合い(1000席が瞬く間に埋まりました)、
ヴァイオリンに区切りをつける生徒さんともお会い出来ることになり、
遠くて気になっていたお見舞いにも娘が着いてきてくれることになり⋯。
全てがメインの1泊2日。

まずは10時半頃、東京に着いて、Tくんの応援へ。
今回は初めてお願いする、東京在住のO先生。
Tくんは前日入りして合わせていただいて、
すぐ仲良くなったご様子。
当日も、「僕たち合うんだよ!」「O先生に伴奏してもらって、僕、間違えないように弾けるんだ!」と、絶大な信頼。
出番を待つ間から、早く弾きたくて、早く楽しみたくてしょうがない様子でした。
何年も一緒にレッスンしていて、やっと仲良くなってきた私なのに、
わずか2日間の数時間でO先生はすごい(*_*)

ステージでの演奏は素晴らしかった。
今、出来ることを精一杯。
確かに、こう弾いてと伝えてきたことばかりなんだけど、潜在している彼のセンスが、注意点をきちんと“音楽”にしていて。
途中で、コンクールということを忘れて、楽しさが天井を突き抜けた瞬間があった。
楽しさで駆け出してしまった彼の音楽を、O先生のピアノが、石があるよ!水たまりがあるよ!と、音という手を広げ、楽しさを妨げないよう助ける。
そのおかげで彼は、風をきり、太陽の光を浴びて駆けていけた気がします。
天井を突き抜けたときから、いや、実は、魅力的な1音目を聴いたときから、予感はありました。
プロであればコントロール出来ますが、
小さな子であれば、コントロールは難しい。
途中、我にかえる場面がありました。
それでも諦めずに駆けきる。
そんな強さも手にできた今回の本番。

ベルが鳴って、彼のお父さんとホールの外に出ました。
お父さんのお顔は清々しく、演奏を聴きながら、彼と一緒に駆け抜けたようでした。
ステージ袖からは、TくんとO先生、それから涙顔のお母さん。
「過去一良かったよ」というお母さんの言葉に、「うん、頑張ってみた」と応えるTくん。

会場を後にする前に、新潟からのおじいちゃんおばあちゃん、キュートないとこさん達、彼の応援団みんなとお写真を撮りました。
素敵だけど、大事なFamily Photoだと思うから、私の心に留めておこうと思います。

みんなで楽しくご飯も食べて、私は次の待ち合わせへ。

後から「5位入賞出来ました!」とご連絡いただきました。
我にかえる場面が無ければ、もしかしたら⋯と思わないでもないですが、
それよりも、彼の才能を評価してくれるコンクールで良かったと思いました。

実はこの日は26回目の結婚記念日。
音楽のプレゼントをありがとう。

vol.2に続きます。

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