博多リサイタル

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始まりは一通のメールでした。

2年前の今頃、日本でおそらく一番大きなコンクールにエントリーしていました。
予選だけで3次まであり、演奏の翌日に次のステージがあるので、予選だけでも6曲の事前準備が必要です。
ずっと二人三脚できたため、娘の目的は、
『一人で準備し、一人でメンタルと戦う。』でした。
1次審査終了後、弾んだ息で電話をかけてきた。
「こんなにモーツァルトを楽しんで弾いた参加者は他にいないと思う!」
私も娘も、甘いかな、それで充分だなと思ったものでした。

目的が目的だったからか、エントリー人数が100人以上いるからか、1次審査であっさり終わってしまったのですが、目的達成で、娘の中には確実に“自信”が備わり
ました。

3ヶ月後、ホームページ記載の私のメールアドレスに一通のメール。
娘に宛てたメールでした。

「コンクールの1次審査で素敵な演奏をされていたので、当方主催の演奏会に出演して頂けないかと思い、今回メールさせて頂きました。」

毎年、この大きなコンクールの本選までを聴かれている、音楽企画をされている方からでした。

長く名古屋と東京でコンサート企画をされていて、今年春に福岡にご自宅兼ホールを建てられた。
紆余曲折はありましたが、どうやらそのホールの杮落としになるようでした。

ホームページもYouTubeになっている動画などもみんなチェックの上で、過去の思い入れのある曲の中からもピックアップしつつ、
およそのプログラムの指定がありました。


ショーソン 詩曲
周りがみるからに派手な曲を好む中、この曲を勉強していた時は音楽高校2年生あたりで、
重圧や思春期で身体が思うように音楽に対応できなかった苦しかった頃でした。
だからこそ惹かれた曲だったのかもしれません。

サン・サーンス 死の舞踏
こういうのは本当に得意だと思います。

ドビュッシー ヴァイオリンソナタ
公の本番では初出しです。
娘が言うには、経験したことのない、経験するべきでない悲しみが土台となっている曲で、“想像”を音にする工程で自分と向き合えたようでした。

フランク ヴァイオリンソナタ
高校生の頃から弾きたくて楽譜はずっと手元にあり、昨年ようやく取り組んだ曲。
今回2度目の演奏、歓喜の表現に、より余裕が出ました。

『アンコール』
ドビュッシー 夢
掴みどころがなくて儚かった。
ドビュッシーを好む人の気持ちが少しわかったり。。

ワックスマン カルメンファンタジー
これもまた、娘の歩みに欠かせない曲。
大事な本番に登場することが多かったけど、アンコールで弾くくらい余裕が出るとは。
“派手”だけにおさめない、技巧曲になるべく感じさせない、がワックスマンと共に歩んできた娘のポリシー。

出来たばかりのホールだったので、出した音が素直に響き渡って爽快でした。
企画の方も、『聴けて満足』。と言ってくださり、
実現にはまたたくさんの乗り越えるべき行程がありますが、次は大阪で企画しますとも言っていただけました。


そして、今回の未知の土地でのリサイタルを決行(笑)するにあたり、たくさんの方々の温情、ご厚意がありました。
実のところ、企画の方も未知の土地にお引越ししたて、私たちも知り合いもいなくて、集客がとても大変だったのです。
繋がったところ、繋がらなかったところありますが、お仕事繋がりで連絡をとってくださった生徒様も何人か、お仕事関連で繋がってはいないけどInstagram経由で宣伝してくださった生徒様たち、
お会いしたことがないのに、強力な助っ人として助けてくださった地元のヴァイオリンの先生、急な譜めくりを引き受けてくださったお育ちのとても良い学生さん、
お忙しい中、最終便で前日入りしてくださったピアニストの北端先生、
来場くださった方々にも本当に感謝です。

次は何個か本番をこなしながら、年明けに東京で別の企画のリサイタルが決まっています。
さらに磨きをかけて、楽しんで参りましょう。

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