発表会の後のレッスンが好きです。2週間前に発表会を行い、翌週お休みをいただきました。
その間、全く弾いてなかったよという子もいるし(・・;)発表会の曲の復習をしていた子もいるし、予測を立てて次の曲に取り掛かる子もいます。
まぁ、弾いててくれるのが正解といえば正解なんですが、どの子にも、どの楽器にも、発表会に向けてスパートをかけた痕跡があって、発表会後のまったりとした時間の中、それを感じるのが好きなんです。
今回、発表会の会場がとれなくて、何年か前にもお世話になった某大学の講堂をお借りしました。ご迷惑をおかけしないため、スタンド花やプレゼントのお花は無しとした事は文字通り、華がなかったなと思いますが、ポジティブにとらえれば、子供たちの演奏にフォーカス出来ました。
発表会って、関わってきた人たちのドラマだと思うのです。普段のレッスンをお任せくださっているご家庭は、最後までお任せくださる心つもりでおられたと想像しますが、任意の通し練習会を行ったり、伴奏合わせに入っていただいたりなるべく最後の辺りは関わっていただくようにしました。当日の演奏だけ聴くと、もう少しなんとかなったのではないかと思ってしまう演奏も、関わればドラマを体感出来るのです。
伴奏合わせでも弾くのを拒んだ生徒くんが躊躇なくステージに上がった時、ステージ脇の階段でつまずいて泣いたにも関わらず、弾く瞬間には涙を堪えて弾き始めた時、それだけでドラマが出来上がりました。
練習の7割弾けたら上等を痛感した生徒さんも何人かおられたと思いますが、その経験も次や、他の何かに繋がるでしょう。「楽しかった!」と報告してくれた生徒さんもたくさんいて、ステージでの演奏を楽しいと思える事が頼もしかったです。いつもは伴奏でステージに上がる私も、今回はアナウンスしながら聴くに徹する事が出来、一人一人がステージに上がるとどうなるのか、前回から年齢が上がりどう変わったかなど確認しました。欲を言えば、客席中央でバランスや見栄え、表情など全てを確認したかった。歴代の先生方、娘の先生方も、発表会では全貌が見える席でメモを取っておられました。その大切さを、伴奏でステージに上がる事がなかったからこそ、より感じた今回でした。昔の発表会は、伴奏もするし、アンサンブルで一緒にも弾くし、小さかった娘も参加していて。終わってみればバタバタ過ぎて全員の演奏は断片でしか聴けていなく、それが発表会だと思っていましたが、コロナ禍で余計なものをどんどん省いていく中で、本当に大切な事が見えてきて、なんでも捉えようでネガティブにもポジティブにもなるということ。子供たちの成長や年齢に応じた葛藤を保護者の方々も強く感じた会であったなら成功だなと思います。
前回の発表会では、間違えても音楽を止めないを目指して取り組みました。今回は演奏以外にも目を向け、入退場、ご挨拶、演奏の向きには特に厳しくしたのですが、緊張で練習通りに出来なかった生徒さんも多くこれに関しては次回に繰り越しです。
また一年後もしくは一年半後、更なる成長が見れる会を開催できますように。
2ヶ月後、娘は、写真の図書館ロビーでコンサートを開催することになりました。3歳だか4歳の発表会で客席を練り歩き、脱走を企んでいた小さな女の子が、自分らしく音楽を聴いていただける場所を探すようになりました。申し込みから担当者とのやりとりまで自分でやっています。
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